I-Method

渋柿庵日乗 五九


あけましておめでとうございます

2011年元旦
新年あけましておめでとうございます。

 昨年のお正月にオープンしたI-Method Forumも一周年を迎えました。
 一年間のご来訪者は10万人を超え、ページビューは20万ページを超えました。最
近では多い日には一日千人、2千ページビューのアクセスをいただいております。
 愛読者のみなさまに、改めまして感謝申し上げます。

 昨年末(12月27日)の環境省報道発表によると、平成21年度に新たに判明したと
都道府県、政令市等から報告のあった不法投棄事案の件数は、279件(前年度308
件、▲29件)、不法投棄量は5.7万トン(同20.3万トン、▲14.6万トン)だったとい
うことです。http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13320
 不法投棄は統計上、平成13年度から減少傾向が続いてきましたが、これを打ち消
すように過去の大規模現場の摘発も続いてきたために、統計量としてはなかなか10
万トンを切れませんでした。しかし、平成21年度は目立った大規模現場の報告がな
かったこともあり、ついに一桁台(万トン単位で)になりました。

 不法投棄減少の要因は単純ではありません。産業界や産廃処理業界の取り組み、
法律改正や条例制定、警察・検察の摘発強化、自治体の監視強化など、各方面の努
力が最大の要因ですが、時代の風にも恵まれました。
 2001年頃から国際資源価格が上昇基調となり、これがリサイクルや資源ゴミ輸出
にとって強力な追い風となり、最終処分量の減少とともに不法投棄(=無許可最終
処分)の需要も減少しました。
 2008年のリーマンショック後、資源価格の上昇は一瞬リセットされましたが、現
在は同年の高値の半分程度まで回復しています。また、地球温暖化問題を契機とし
て、環境ビジネスに対する関心が高まったことも資源循環ビジネスにとって、すば
らしい風になりました。

 日本経済はリーマンショック後の景気後退から完全には立ち直っておらず、産廃
処理業界にとっても寒風が吹く状況が続いていますが、むしろこれを逆バネにし
て、コスト体質のシェイプアップや、業者間のアライアンス(提携・連携)が進ん
でいます。また、中国などアジア諸国へ進出する産廃処理業者も相次いで登場し、
将来が楽しみな状況となってきています。
 2011年は、産廃処理・リサイクル業界にとって、何か新しいステージが始まる年
になるのではないかという予感がしています。とくに業界再編や国際化の動きがさ
らに加速するのではないかと思われます。当フォーラムもこうした動きを微力なが
ら支援していきたいと思っています。

 昨年の当サイトでは、iメソッドセミナー、ノーカット版産廃コネクション、自
治体優良性認定検証、小説ZEROなど、さまざまなコンテンツを提供してまいり
ました。
 当サイトの目玉であるiメソッドによる公開情報分析と優良性認証は、改正法に
よる七年許可制(ゴールド免許制)がスタートすることに合わせ、業界再編を促す
ために欠かせない金融面への応用や、廃棄物・リサイクル業以外の業種への応用な
ど、普遍的な経営業務分析へと発展させたいと考えています。
 連載中の小説ZEROはゴールデンウィーク頃に完結の予定です。その後は、新
たな小説の連載も計画しています。
 このほかの新コンテンツにもご期待ください。

 不法投棄の完全ゼロを目指し、I-Method Forumはさらに精進してまいりますの
で、みなさまのご支援を今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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渋柿庵主人敬白